数年前トレーナーさんが講師のセミナーに参加した時でした。
当時腰痛がひどく長時間座っているのがかなり辛い状態でした。
そのセミナーは背もたれのない丸い椅子で講義を聞く形。
同じ体勢が辛かったため講師の先生に
『腰が辛いので床に座っても大丈夫ですか』と尋ね、
『もちろんです』と言って下さいました。
『ところで原田さんは何屋さんなんですか?』
と聞かれました。
『柔道整復師です。接骨院で働いています』
『患者さんを良くする柔道整復師さんなのに
自分が痛くて本当に良く出来るんですか?』
『‥‥‥』
当時治療結果も出ず悩んでいる時期だったので何も言い返せませんでした。
確かにトレーナーさんの言う通り自分の不調を自己分析し
自分で解決出来るぐらいではないと
他人である患者さんを良くすることなんて出来ないと思いました。
そのことが悔しく、まずは自分の身体の悩みを解決しようと決めました。
当時学生の頃からストレッチは毎日継続していて
身体の柔軟性にはかなり自身がありました。
勉強不足だった僕は身体の硬い場所や動きが硬い場所を
柔らかくできれば痛みはなくなると考えていました。
しかし柔軟性はあっても腰は痛い
同僚にも
『健太郎さん身体めっちゃ柔らかいのになんで身体が痛いのだろう』
と不思議に思われていました。
ギックリ腰も繰り返していて趣味である登山を断念した事もあります。
柔軟性以外で自分の腰痛の原因を勉強しながら考察していました。
腰痛の原因と言っても多くの可能性が考えられます。
むしろ原因が複合的に影響し合っていて
慢性腰痛ほど原因の根が深いのかなと今であれば思います。
そして自己分析した結果から一番影響の強そうな考えを厳選してしました。
それが下位交差性症候群。
チェコの神経学者ブラディミア・ヤンダが提唱している考えで簡単に説明すると
下半身の筋力が弱い場所と筋緊張が強い場所と
バランスの悪さから姿勢不良が起き腰痛が起きてしまうという考えでした。
元々上半身のトレーニングはしてましたが
下半身のトレーニングはあまり好きじゃなく
足はかなり細く筋力は乏しい状態でした。
それから下半身の筋力トレーニングを始めるようにしてみました。
下位交差性症候群の考えに沿って臀部、腹部、腿の後面を
中心に筋力トレーニングを開始。
まずはスクワット。
大臀筋とハムストリングスに筋力をつけるために
バックスクワットを始めました。
まずは自重のみでフォームをしっかり意識し
10回を3セット。週2回で継続していきました。
元々脚が細く下半身の筋力が弱い僕にはスクワットは最初かなりキツかったです。
フォームを維持することもままならずフラフラしながら行っていました。
しかし続けていくとフォームは改善し体幹の不安定性も無くなってきました。
それに伴っておおよそ1ヶ月ごとに重量を少しずつ増やして行きました。
驚くことに重量が増えていくのと比例して腰痛も改善してきました。
現在一年継続し60㎏の重さで行なっていますが腰痛はほとんどなく
ギックリ腰になることもなくなりました。
僕の場合は今まで腿の前と腰部の筋を使いすぎ硬く緊張していて、
逆に腿の後面と腹部の筋力の弱さから骨盤が前へ倒れてしまい
腰部へストレスが加わり痛みが出ていたと考えられます。
今回スクワットで弱かった腿の後面と臀部が鍛えられ
不安定だった骨盤が安定し腰部のストレスが減り腰痛が改善したと思われます。
姿勢を改善する上で柔軟性だけでなく筋力の重要性を
身をもって体感することができました。
下半身のトレーニングをしながら呼吸も意識しながらやっています。
呼吸で腹部にも意識を向けるとより効果的だと思っています。
呼吸の重要性については前のブログでも書いていますのでぜひ見てみて下さい。
それからまずは自分自身が痛みのない状態を実現している、
柔軟性、筋力、姿勢が維持できている、
患者さんのお手本となるような存在であろうと思いました。
でないと患者さんをよくすることなんてできないし
伝えていても説得力がないですからね。
トレーナーさんから学びました。
柔道整復師 原田健太郎
身体の事、治療の事、日々の思う事を自分の中で文章化しアウトプットしていきます。 文章力、発信力を養いこれからの時代に必要とされる人財を目指していきたいと考えています。
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